或る冬の夜。降り積もる雪は粉砂糖の如く樹々を彩る。吐息は真っ白な結晶となって、空気を明るく照らす。漏らす吐息の一つ一つが輝いては消えゆく様を眺めていると、段々、言霊の存在が可視化されて往くような心地がした。自分から排出されるもの一つが、こ…

「カメラ持って行くわ」そう彼女に言うと、「記念写真？」と純粋な声が返って来た。裕介はその清らかな声に眩暈がした。 以前はグラビアを眺めるばかりだった裕介は三日前、一眼レフを購入した。誰を撮ろうかなど、彼には愚問だ。撮るべき被写体はただ一人、…

溶き卵と牛乳、砂糖は大さじ一杯。お好みでヴァニラ・エッセンスを数滴。パンは食パンでも、バゲットでも良い。それらをバットに移し、ラップのカーテンを閉めて好きなだけ同居させる。暗い冷蔵庫に一日も同居させたなら、あっという間に皆は恥じらいを捨て…

荒北夢をupしました。 絵を描くのが好きで、ちょっぴりわがままな女の子をイメージして書いています。作中に登場する色名は、透明水彩の色名です。実際に色を見てみたい！と思って下さった方はぜひ、こちらをご確認ください。 →ホルベイン透明水彩絵具セット…

初めまして。夢小説サイト「Grey Cells」管理人のひじり子です。 お越し下さり、ありがとうございます。 このブログは、私のキャラ考察や、考察をする時に聴いている曲、未完成の夢小説などを載せる場にしたいと思います。お付き合いいただければ幸いです。